連日の暑さで、つい冷たい飲み物や食べ物に頼りがちなこの季節。そんな夏にこそとり入れたいのが、みずみずしい旬のきゅうりです。日差しをたっぷり浴びて育ったきゅうりは、シャキッとした歯ざわりと豊かな水分が魅力。中国・北京出身の料理家・ウー・ウェンさんは、「きゅうりは食べる水分」と話します。
今回は、きゅうりのフレッシュなおいしさを生かしたあえ物や、夏の食卓にうれしいいため物などを通して、体の中から涼を感じる夏の知恵をお届けします。
夏こそ、きゅうりで体の中から涼やかに
私はよく、「きゅうりは食べる水分です」とお話ししています。中国の家庭では、のどが渇いたら冷たい飲み物より先に、夏野菜で水分を補うことが自然と暮らしの中に根づいているからです。中でもきゅうりは、体の中にこもった余分な熱を外へ出してくれるとされる夏の味方。さっぱりとしたあえ物からいため物、スープまで、さまざまな料理で楽しみながら、暑い季節を心地よく過ごしてほしいですね。

まずは生で。フレッシュで繊細なきゅうりを楽しむ
「きゅうりの皮は好みでむかなくてもかまいませんが、皮をむいて調理するときゅうりの青臭さがやわらいで繊細な味がきわ立ちます。また、きゅうりは軽く砕いてふぞろいな形にすると、調味したときに、味がしみ込みやすくなるんですよ」
たたききゅうりの黒酢あえ/きゅうりのシンプルあえ

●たたききゅうりの黒酢あえ
【材料/2人分】
- │きゅうり…2本(250g)
│塩…ミニスプーン1/2
黒酢…大さじ1
はちみつ・しょうゆ・ごま油…各小さじ1
こしょう…少量
[1人分53kcal(0.7点) 食塩相当量0.6g]
【作り方】
- きゅうりは皮をところどころむいてめん棒などで軽くたたいて砕き(写真A)、長さを4等分に切る。塩をふり、10分ほどおいて水けを軽く絞る。
- ボールに入れ、はちみつ、黒酢、しょうゆ、こしょう、ごま油を順に加えてあえる。

●きゅうりのシンプルあえ
【材料/2人分】
- │きゅうり…2本(250g)
│塩…小さじ1/3
こしょう…少量
ごま油…大さじ1/2
[1人分46kcal(0.6点) 食塩相当量0.6g]
【作り方】
- きゅうりは皮をむいてせん切りにする。塩をふり、10分ほどおいて水けをきる。
- ボールに入れ、こしょうとごま油を加えてあえる。
きゅうりと香菜、青とうがらしのあえ物

【材料/2人分】
- │きゅうり…2本(250g)
│塩…小さじ1/3
香菜…2本(40g)
青とうがらし…2本
[a]
|黒酢…小さじ1
|しょうゆ…大さじ1/2
│こしょう…少量
|ごま油…大さじ1/2
[1人分58kcal(0.7点) 食塩相当量1.3g]
【作り方】
- きゅうりは皮をむいてめん棒などで軽くたたいて砕き、長さを4等分に切る。塩をふり、10分ほどおいて水けをよく絞る(写真B)。
- 香菜は3㎝長さに切り、青とうがらしは斜め薄切りにする。
- ボールに❶、❷を合わせ、aを順に加えてあえる。

じつは加熱してもおいしい! きゅうりのいため物
「日本では、きゅうりはあまり加熱して食べませんが、中国では、加熱して調理するほうが多いのです。軽く火が入ることでさらに食べやすくなります。卵はもちろん、鶏肉、豚肉、牛肉と、どんな肉とも相性抜群なんですよ!」
きゅうりと鶏ひき肉のいため物

【材料/2人分】
- きゅうり…2本(250g)
鶏ひき肉…150g
[a]
|ねぎのみじん切り…10㎝分
|しょうがのみじん切り…大さじ1
サラダ油…小さじ1
しょうゆ・酒…各大さじ1
こしょう…少量
[1人分188kcal(2.4点) 食塩相当量1.4g]
【作り方】
- きゅうりは縦4つ割りにして種を除き(写真C)、7~8㎜長さに切る。
- フライパンに油とひき肉を入れて中火にかけ、肉の色が変わるまでいためる。aを加えていため、香りが立ったらしょうゆ、酒を加えて汁けがなくなるまでいためる。
- ❶を加えてさっといため合わせ、こしょうで調味する。

◎そぼろ丼風にアレンジ
きゅうりと鶏ひき肉のいため物は、ごはんにのせてそぼろ丼風に食べるのもおすすめ。食欲があまりないときでも、ごはんが進みます。豚ひき肉で作ってもおいしい。

きゅうりと豚肉のオイスターソースいため

【材料/2人分】
- きゅうり…2本(250g)
豚ロース薄切り肉…150g
[a]
|酒…大さじ1
|塩…ミニスプーン1/2
│こしょう…少量
│かたくり粉…小さじ1
サラダ油…小さじ1
豆板醬…小さじ1
オイスターソース…大さじ1/2
[1人分247kcal(3.1点) 食塩相当量1.5g]
【作り方】
- 豚肉はaを順に加え、そのつどもみ込んで下味をつける。
- きゅうりは3㎝幅の斜め切りにし、さらに薄切りにする(写真D)。
- フライパンに油と❶を入れて中火にかけ、肉の色が変わるまでいためる。豆板醬とオイスターソースを加えて全体に味をからめ、❷を加えてさっといため合わせる。

| ウー・ウェン●中国・北京出身の料理家。中国の家庭に伝わる「医食同源」の考えをベースにした、シンプルで作りやすい家庭料理が幅広い世代から支持を集める。『愛しいおかず』『ウー・ウェンさんのわが子が育つ家族の食卓』(日本栄養大学出版部)など著書多数。 東京と京都でクッキングサロンを主宰している。 ウー・ウェン クッキングサロン https://cookingsalon.jp/ |
料理/ウー・ウェン 撮影/キッチンミノル スタイリング/本郷由紀子
・本記事は『栄養と料理』2020年7月号(p58-65「きゅうりで涼おかず」)をもとに、ウェブ掲載用に再編集しています。
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★ウー・ウェンさんの記事は下記からもごらんいただけます(閲覧は有料会員限定。ログインしてご利用ください)。
・『栄養と料理』2023年8月号 (p31「ウー・ウェンさんの夏のめん」)
・『栄養と料理』2019年10月号 (p55「ウー・ウェンさんの秋のきのこ三昧」)