
本誌57〜63ページの企画のおまけレシピをご紹介します。
樋口直哉さんに教わる
お気に入りの海藻料理レシピ
『栄養と料理』4月号(3月9日発売)でご紹介した樋口直哉さんの「いますぐ作りたくなる海藻レシピ」。Webマガでは、樋口さんお気に入りのおまけのレシピ2品をご紹介します!
料理・スタイリング/樋口直哉 撮影/田中宏幸 取材・文/川越光笑
川越 樋口さん、海藻って和食のイメージが強いですが、今回の『栄養と料理』4月号のレシピはパスタやサラダのほか、可能性が一気に広がったように感じました。
樋口 そうですね。海藻の種類によってはうま味が強いので、くふうしだいで“もどき料理”にも使えるんです。たとえば、豆腐とのりの佃煮を使ったカキフライ風。見た目も味も、かなりカキっぽいですよ。
川越 カキフライもどき! どうやって作るんですか?
樋口 豆腐をしっかり水きりして、青のりとみそを混ぜます。青のりの磯の香りがカキの風味を表現してくれます。中にのりの佃煮を入れると、噛んだときにカキの内臓っぽい食感とうま味の代わりになるんです。衣をつけて揚げれば完成。レモンを搾るとさらに本格的ですよ。
川越 それはユニークですね。ぜひ、作り方を教えてください。
カキフライもどき 豆腐と海藻のフライ
青のりの風味と佃煮のとろみの合わせワザ! 風味も味わいもまるでカキフライ。
材料/作りやすい分量
もめん豆腐…1丁(300g)
米みそ…小さじ1
a(青のり…0.5g、のりの佃煮…大さじ2)
小麦粉…適量、とき卵…1個分、パン粉…適量
揚げ油(直径26㎝フライパンに油1カップ程度が揚げやすい)
レモンのくし形切り(好みで)…1切れ
1個分80kcal(1.0点) 食塩相当量0.2g

材料は、もめん豆腐をベースに海藻は青のりとのりの佃煮を使用。
作り方
1 豆腐はキッチンペーパーで包み、500g程度の重石を1時間ほどのせ、水きりする。手であらくくずしてボールに入れ、aを加えてよく混ぜる。


2 1を10等分にし、のりの佃煮を中央に詰めてカキに模して成型する。

3 2にそれぞれ小麦粉をまぶし、とき卵をからめて、パン粉をまぶす。170〜180℃の油でからりと揚げる。油をきって器に盛り、レモンを搾る。
川越 揚げたてをいただきましたが、青のりの香りとのりの佃煮のとろみが相まってカキらしさが伝わります。これでいっさい、魚介類が入っていないというのが不思議なくらいの風味と味わいですね。
樋口 そうなんですよ。ベジタリアンやビーガンのかたにも好評のレシピです。このカキフライもどきはもともと普茶(ふちゃ)料理※の1つで、中濃ソースやタルタルソースなどをかけてもおいしいですよ。
※普茶料理とは、江戸時代初期に中国から日本へもたらされた精進料理。動物性の食材を植物性で代用した「もどき」料理が有名。

川越 なるほど、中濃ソースやタルタルソースで“味変”しても楽しそうですね。
樋口 お子さんにはタルタルソースがおすすめです。次に、海藻のよさがきわ立つ簡単な料理を教えますね。
川越 時短レシピということでしょうか。とてもうれしいです。どのような料理ですか?
樋口 わかめの卵いためです。わかめを油でいためると香りが立って、卵と合わせるとさらに食感も楽しい。簡単だけど、海藻のよさがしっかり出ます。
わかめの卵いため
いつもの卵いためにわかめをプラス。わかめの風味と歯ごたえがポイント。

材料/2人分
カットわかめ…乾大さじ2(6g) (生わかめの場合は60g)
卵…2個
ごま油…小さじ2
しょうゆ…小さじ1
1人分121kcal(1.5点) 食塩相当量1.2g
作り方

1 フライパンを中火にかけてごま油を熱し、わかめをさっといためる。

2 わかめをフライパンの端に寄せ、あいたスペースで卵をとき入れていためる。卵が半熟になったらわかめと混ぜ合わせ、しょうゆを加えてさっといため合わせる。
川越 フライパン1つで作れるのもいいですね。
樋口 わかめを油でいためるときは、油がはねやすいため水けをキッチンペーパーなどでふくこと。ザルに広げてラップをかけ、冷蔵庫で1~2時間おくとしっかりと水きりできます。いためるときは、わかめが温まればオッケーです。
川越 コリコリとしたわかめに、ふんわり卵がからまって異なる食感が後を引きますね。どこか懐かしい味わいがします。
樋口 日本人が好む味だと思います。お弁当に入れても喜ばれますよ。
樋口さん、蔵出しの海藻レシピをご紹介いただきましてありがとうございました!また次回よろしくお願いします。

栄養と料理2026年4月号
(紙版 3月9日発売 デジタル版 15日発売)
作りたくなる「海藻」レシピ