郷土の食文化を学び、健康的に若い世代へと残していく方法を探る「うま味調味料活用! 郷土料理コンテスト」。第10回の準優勝チーム「秋田栄養短期大学田中ゼミナール」が考えた郷土料理の減塩レシピをご紹介します。
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準優勝した「秋田栄養短期大学田中ゼミナール」のメンバー。
後列左から時計まわりに、田中景子講師、伊藤雅基さん、櫻田夕葵さん、
阿部絢音さん、青木沙羅さん、谷藤優衣さん、齋藤彩音さん。
子どものころに親しんだ「いものこ汁」を広めたい
秋田県では、里芋の親芋につく子芋や孫芋を「いものこ」と呼びます。これらが収穫を迎える時期、横手市や県南地域の中学校では「鍋っこ会」という恒例行事があり、生徒が主体的に調理を担い、教師や保護者とともになべを囲みます。その料理に使う里芋が、横手市山内地域で栽培されている「山内いものこ」。やわらかく、独特の粘りけやトロトロ感が味わえる食材として定評があります。
今回、準優勝したのは「秋田を深掘りしよう」をテーマに研究活動を行なう「秋田栄養短期大学田中ゼミナール」の2年生(受賞時)、谷藤優衣さんを中心としたゼミ生と田中景子講師のチームです。
「いものこ汁」には、みそ味としょうゆ味がありますが、応募レシピは「しょうゆ味」。祖母の病気をきっかけに栄養学の道に進んだ谷藤さんが食べ慣れた味を基に「おいしい減塩」に挑みました。伝統のやさしい味わいに手軽さが加わり、心温まる体験を全国に広げたい思いが伝わってきます。
◉秋田栄養短期大学田中ゼミナールの減塩ポイント◉
いものこ、鶏肉、こんにゃくの下味にうま味調味料を活用し、具材や煮汁のうま味をアップ。食材の臭みをおさえ、だしをとらなくてもコク深い味わいで“おいしい減塩”が実現できた。

ラーメンに麩をのせる食文化に着想を得て
今回トッピングに活用した。
減塩「いものこ汁」
秋田県の郷土料理をアレンジし、1食分で塩分2.1g!
うま味調味料を下味に活用し、一体感のある味わいに。

【作りやすい分量(5人分)】
- A 里芋(あれば山内いものこ、または小さめの里芋がおすすめ)…250g
——B 高核酸系うま味調味料(※)…10ふり(1.0g)
C 鶏もも肉(一口大に切る)…200g
——D 低核酸系うま味調味料(※)…10ふり(1.0g)
E 糸こんにゃく(3cm長さに切る)…50g
——B 高核酸系うま味調味料…10ふり(1.0g)
F ねぎ(あれば白神ねぎ)…100g
G ごぼう…75g
H まいたけ…75g
I せり(あれば三関せり)…25g
水…625mL(31/8カップ)*写真にはなし
J しょうゆ…小さじ21/2
K みりん…小さじ21/2
L 塩…小さじ11/4
M ふくれ餅…15g
【作り方】
1 里芋はよく洗い、皮に包丁で縦に1周切り込みを入れる。
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2 里芋を電子レンジ(600W)でやわらかくなるまで4~5分加熱し、皮をむいて食べやすく切る。
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3、4 ごぼうとねぎは斜めに薄切りにする。
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5、6 せりは食べやすい長さに切って葉と根に分け、まいたけは一口大に裂く。
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7 鶏肉は、低核酸系うま味調味料を加え混ぜ、もみ込む。
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8, 9 里芋と糸こんにゃくは、それぞれ高核酸系うま味調味料を加え混ぜ、もみ込む。
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★うま味調味料活用ポイント★
核酸系うま味成分が多い「動物性食品」には低核酸系うま味調味料、「植物性食品」には高核酸系うま味調味料を使用。
10 土なべに水を入れ、里芋とせり以外の具材を並べ入れて中火にかけ、鶏肉に火が通るまで煮る。
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11 アクが浮いてきたら網じゃくしなどですくい除く。
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12 しょうゆ、みりん、塩を加えて味をととのえる。
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13 里芋とせりの根を加え、5分煮たら火を消し、ふたをして20~30分おく。
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14 食べる直前に再加熱し、温まったら器に盛り、せりの葉をのせ、ふくれ餅を散らす。
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甘味のある「ふくれ餅」がアクセントに。

撮影/公文美和 取材・文/浜岡(栄養と料理ぷらす)