甘い飲み物の飲みすぎで痛風が起こる⁉︎ 果糖と尿酸の関連/「佐々木敏がズバリ読む栄養データ」第184回

栄養 佐々木敏

目次


    ◆問い
     血中尿酸濃度を上げ、痛風の原因になる飲み物を次の中から1つ選んでください。

     ◻︎ A 牛乳(普通脂肪)
     ◻︎ B ダイエットコーラ
     ◻︎ C 普通のコーラ
     ◻︎ D コーヒー(ブラック)

    ・答えは本文中にあります。

     高尿酸血症や痛風と聞くと、やはりお酒やお酒のつまみ、そして「赤ら顔のおじさん」が目に浮かびます。お酒やお酒のつまみが高尿酸血症や痛風発作の原因になるのはそのとおりです。これについては182回、183回と2回にわたって紹介してきました。ところがもう一つ、おじさんとは結びつきにくい意外な食べ物・飲み物があります。

    炭水化物と糖

     炭水化物には人が消化吸収できるものとできないものがあります。消化吸収できない炭水化物が食物繊維で、消化吸収できる炭水化物を「糖(または糖質)」と呼んでいます。この「糖」は、私たちが最もたくさん食べている炭水化物である「でんぷん」も含んでいて、甘いか甘くないかは関係ありません。私たちが食べている「糖」は7種類あり、すべて、消化管でブドウ糖(グルコース)、果糖(フルクトース)、ガラクトースという3種類の糖(単糖類)のいずれかに分解されてから吸収されます。でんぷんはブドウ糖がたくさんつながってできているので多糖類と呼ばれ、砂糖はブドウ糖1分子と果糖1分子からできているので二糖類と呼ばれます。つまり、私たちは「糖」を単糖類、二糖類、多糖類のいずれかの形で摂取し、いずれも消化管で単糖類にして吸収し、利用しています※1。ちなみに甘いのは単糖類と二糖類です。

    果糖と砂糖

     果糖は果実類(果物)に豊富に含まれる糖です。これはまちがいではありませんが、もう少しくわしい説明が必要です。加工していない食品で果糖が含まれるのは果物くらいで、ほかにははちみつくらいです。ですから、「果物に特にたくさん入っているから」果糖と呼ぶのではなく、「事実上、果物にしか入っていないから」果糖と呼ぶのだと理解するほうがよさそうです。そして昔々、人が狩猟採集民だったころ、果物やはちみつを大量に食べる機会などよほど幸運に恵まれない限りなかったでしょう。ところが1967年、トウモロコシのでんぷんから果糖を高濃度に含む液体、コーンシロップを作る工業技術が開発され、これによって安価な果糖を大量に食べられるようになりました(出典①)。

     人にとってもう一つの果糖の摂取源は

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